ビデオ/オーディオテープの管理、メンテナンス
草創期、黎明期の主流であったマッドビデオはビデオテープでの配布が主でした。
しかし管理状態によっては見れなくなってしまうかもしれません。
同じテープなのでオーディオテープにも応用できると思います。
■テープメディア全般の基本的な注意点
- デッキに入れる前に窓を見てたるみを取る。これかなり重要。
テープはぎゅうぎゅうに巻く必要はない。軽くたるみを直すだけで全然違う。 - 暖房を入れる場合は急激にあたためない。
寒い部屋から持ち込んだ場合は室温に十分ならしてから使う。 - 数年以上使っているデッキでよく噛むようになったら部品の寿命と考えたほうが良い。
- メーカーにさっさと修理依頼。年数はあくまで目安なので、使用頻度が高ければ早めに寿命が来る。
ここでは今後も見れるようにするための管理術をまとめたいと思います。
どんな問題があるのか
代表的な例と対処法を紹介します。
寿命
テープメディアは30年以上の実績がある事などからCD-RやDVD-Rよりも長期保存には向いているとされています。
しかし、基本的にテープメディアは再生時に接触させて再生するため再生回数には限りが有り、大体100回の再生が寿命とされています。
テープの伸び
テープは伸びます。
録音したものを使用せずに数年放置しておくと、リールの巻き部分で外側と内側のテープの磁気記録が干渉し、ゴースト発生や音量低下、音質悪化を招く。このため、少なくとも年に一度ぐらいはデッキでテープを回してやる必要がある。しかし、コンパクトカセットの磁気記録は恒久的なものとは言いがたい。本当に大事な記録であれば、音質低下や音声消滅の前にデジタル化して保存すべきである。
- 対策
ビデオデッキやビデオリワインダーを利用して時々動かしてあげるのと。
ビデオテープの補完はテープを巻き戻した状態で重い方を下にして縦に置く事です。
(横置きになってしまうビデオテープのケース多いですよねぇ・・・。)
伸びちゃったら冷凍庫に入れると良いとか何とか。(民間療法ですので自己責任でお願いします)
テープの断線
デッキが噛んでしまったりする例です。
冬などはテープに結露が出来やすく、寒い場所からテープを持ってきたときには注意しましょう。
- 切れたテープの修理
ぐしゃぐしゃになった部分は復旧は難しいです。
ぐしゃぐしゃな部分を切り取り、テープでテープの繋ぎ合わせ修理します。
テープ修理用のテープも売ってますが劣化しやすいので即バックアップが基本となります。
使うテープは直バックアップを取るならばセロハンテープでも問題ないですが、
ヘッドを傷つける可能性も高いので裏から貼るのが良いでしょう。(それでも傷の危険は有ります。
このような修理キットもあります。
LPLビデオテープ修正キット TRK-121(VHS用)
本家で買うと高いので他で買うと良いかと。
また、業者に任せるのも手です。Google先生
外的要因
カビ
日本の高温多湿な環境に晒された場合防カビ剤入りのテープでもカビます。
906 :名無しさん┃】【┃Dolby:2006/12/01(金) 22:14:58
海苔の乾燥剤として使われている石灰は取替え時がわかりにくい。
吸湿力もたいしたこと無いのでは?吸い始めると性能が落ちていくみたいだし。
カビ対策には環境が大事だ。
・風通しの良いところに置く。位置はマメに入れ替える。ただしホコリに注意。
もしくは
・密閉容器に入れて除湿をきっちりやる。
この二者択一になるな。
微妙に湿気のたまる場所に長期間放置とか、中途半端な状態はよろしくない。
ダンボール+押入れ放置は最凶。虫害にも遭いやすいし。
押入れの湿気のしつこさはハンパじゃない。
どうしても押入れに収納したいなら除湿・防虫・防カビを徹底的にやること。
1〜2年に一度の巻きなおしも結構大事。
海外製激安テープはなるべく使わないほうがいいかも。
経験上、カビるテープが多かったので。
「VHSテープ他のカビ取りや修理」より(AV機器・ホームシアター@2ch掲示板)
- カビてしまったら?
1.ビデオリワインダーやビデオデッキ(潰してOKな物推奨)を使って表面だけでもカビを取る。
2.読めるうちにビデオデッキを使ってダビング。(潰してOKな物推奨)
しかないよね・・・。
- ビデオリワインダーとは?
初期はビデオテープを巻き戻すだけの物でしたが、テープの初期化、汚れ取りなども出来ます。
現在は業務用しか残ってないため非常に高いです。
LPL ハイスピードビデオリワインダー HR-200V(VHS用)
本家で買うと高いので他で買うと良いかと。
DVD化
結局、劣化やカビはどうしても避けれないのも事実です。
そのため、DVDにバックアップしておくのも良い選択ではないでしょうか?
- どんなデッキが良いよ?
一番っ手っ取り早いのはVHS付きのHDDレコーダーを使うのが良いでしょう。
簡単な操作でダビング出来るので非常に簡単です。
- 捕捉
- 松下、ビクター以外の機種はVHS部は他社OEM品を利用しているそうです。
松下、ビクターで有っても積んでいるVHS部は単体で1万前後の安物デッキと同じ物を利用しているようです。
画質を優先したい場合は再生デッキはよいものを用意する方が良いでしょう。
バブル期の機種など良いVHS機がすでに有るならばそれを再生機として使うのも手でしょう。
- 注意
- テープにカビがすでに発生してる場合には、デッキを傷めるためおすすめは出来ません。
その場合は、格安VHS機を買って使い捨てると言う手も有ります。
VHS付きDVDレコーダーであっても一部機種では、VHSは再生出来るだけでダビングが出来ない場合が有ります。
また、VHSのトラッキングが合わずVHSの再生が上手くない機種が有ります。(オススメは松下、ビクター)
VHSのDVD化
◆◆VHSからのダビング時間
VHSを入力にするダビングはどの機械でもテーブの録画時間分掛ります。
高速ダビングはできません。
◆◆あると便利な機能
・VISS信号で、タイトル分割またはチャプタ分割する機能
・テープのブランク部分をダビングスキップする機能
・S-VHSをS-VHSの解像度でダビングする機能
・録画時間に応じてDVD録画画質を調整する機能(FR、ぴったり、など)
◆◆お薦め手順
VHS−>HDD(−>編集)−>DVD
・不要部分のカットなどの編集は、HDD上でするのが楽です。
・画質劣化を抑えるためには、VHS−>HDD のときに 最終的にDVDに残す録画モードし、
HDD−>DVDのダビングは高速ダビングで劣化を避けましょう。
・HDD−>DVDのダビングで、FR(ぴったり)を使いたい場合は、
最初のVHS−>HDDのダイビングを最高画質(XP、FINE、9.2、HQなど)にしましょう。
・VHS−>DVDの直接ダビングは、一見楽で早いが不都合もあり、特に、
DVD-Rへのダビングは、やり直し/修正ができず、失敗すると1枚無駄になります。
◆◆本数の目安
あくまでも目安で、個人差があります。また、本数は標準モード前提です。
10本級 楽勝 100本級 長期計画が必要、かなり大変
20〜30本級 頑張って下さい 200本級 一寸無理か
数十本級 大変、計画的実行要 数百本級 無謀
◆◆VHSとの画質比較
あくまでも目安です。動きの烈しい場面や、キラキラした場面ではDVDレコの画質は悪くなります。
XP(DVD1枚に約1時間) ≒ S-VHS標準
SP(DVD1枚に約2時間) <= S-VHS3倍速
LP(DVD1枚に約4時間) <= VHS標準
EP(DVD1枚に約6時間) < VHS3倍速