MAD史
昨年11月から中国の武漢を起点に発生した新型コロナのパンデミックと世界的大混乱。先の大戦に続くとも言える混乱の年でした。
それに伴う緊急事態宣言や休校などでコンサートや人の集まるイベントなどの文化事業も壊滅的打撃を受ける中で、エアコミケなどのネットイベントの模索がありました。
MADに関しても最初の緊急事態宣言に合わせて第2回シャニマス投稿祭等のイベントが行われたり、第9回ANIMAAAD祭なども過去最大の投稿作品数になったりと、ネットを中心として活動は巣ごもりの活動がそれを少しでも埋めるように活発に行われました。
- 2020-01-04 第3回MCL本選
- 順位は一位から、地獄楽(しょー)、MAD MAX提出作品の、世界一幸せな女の子(垢メイン)、君のヒーローになりたい(あいと)。初静止画で予選16位から4位に急上昇したUji氏が台風の目になった本選だった。詳細:MCL本選
- 2020-01-10~01-13 第1回シャニマス投稿祭 -Fly To The Future- 開催
- シャニマスに関する動画投稿イベント。主催はハバネロP。幅広いジャンルの95作品の動画が集まり、登校された作品を一通り流すニコニコ生放送も行われた。概要サイト
- 2020-02-07~02-23 あなたが選ぶ静止画M@D大賞2019
- 主催は、ばばんばーん氏。久しぶりの復活で投票は65票と例年より少なめ。結果発表のニコニコ生放送が行われた。詳細:静止画MAD大賞
- 202-03月頃 「たべるんごのうた」がブームになっていく
- 元々はアイドルマスターシンデレラガールズの新キャラ辻野あかりをネタにした人力ボーカロイドであったが、この頃に『たべるんごのうただ』などの派生作品から起こった第2次ブームにより、広くニコニコ視聴者に知られ「ニコニコに必要なのは技術ではなく発想」、「原点回帰」と言われるネタに大化け、最終的には5月のデレマス総選挙で票を集め、実際にボイスが実装される事になる。ニコニコ大百科該当記事
- 2020-03-06〜14 2019黄金祭MAD大赏 開催
- 中国で静止画MAD作家を中心に多数のメンバーで構成されるMirai Mad Teamで行われる審査員による審査形式の大規模なMADイベント。静止画、動画を含め8日間で80作品程度?が公開された。
- 2020-04-01〜04-04 『まさCup2020』開幕
- ニコマスなどで知られるまさかさん主催のエイプリルフール的企画だったが想定を超える17作品が投稿された。
- 2020-04-15 100人合作MADが公開される
- 主催はVIVI氏。元々他の人の20人合作を見てのTwitterでの呟いた所人が集まり行われた。千本桜を100分割した結果、一人3秒の持ち分となった。YouTube該当作品
- 2020-04-中旬 Party Parrotブーム
- 元々はBBCで放送された、カカポと呼ばれる飛べない鳥の、ファンアートからの派生。中旬に投稿された、ある動画からカカポの講座ムービーでフォーマットが確定し、ここからゴールデンウィーク頃までを中心に、最盛期には10分毎に新作が投稿されるような、ムーヴメントになる。該当記事:ニコニコ大百科
- 2020-04-25〜04-30 第9回ANIMAAAD祭
- 恒例となっているゴールデンウィークのMADイベント。コロナ禍の影響か作品の投稿が重なり149作品が集まった。詳細:第9回ANIMAAAD祭
- 2020-05-02~06 エアコミケ 開催
- 元々は夏の東京オリンピックの影響でゴールデンウィークに移動したコミケガコロナ禍で開催中止となり、替わりにネット上で開催されるエアコミケが企画、開催された。Twitterを中心にコスプレ動画など一定の賑わいを見せたが、流石に現実開催のイベントには及ばず、会える事へのありがたさをつぶやく声もあった
- 2020-07-11 MAD新作公開イベント「依羅(よさみ)グルーヴ事変」開催
- ゆっぴさん主催での、参加をお願いした作家さんでのMADの生放送イベント。事前の記事や告知の生放送で出ていた、界隈のスター集合とも言える参加する作家さんの豪華さから、非常に高い期待で始まったが、最終的に生放送中に1700人を超える視聴者が集まり、盛んに呟かれた結果Twitterのトレンドにランクインする放送となった。関連ページ。依羅グルーヴ事変
- 2020-07-22 ライトノベル マジカル★エクスプローラー PV公開
- 角川スニーカー文庫のなろう系小説の公式が、「きしめん」ことNursery Rhyme のOPを神月社氏を含む当時のスタッフを集めて再現PVで公開。公式の壊れた行為に、コメントには「きしめええええええええええええええええええええええええええええええええん」の文字列が並ぶ事となった。
- 2020-08-01~07 SSM祭2020 開催
- 正式名称はSuper Short MAD 祭で主催は山田もち氏。昨年に続いての1分以下の作品を投稿するイベントだったが、他イベントが静止画系を中心に技術重視の傾向になっている中、時間の制約を生かした小ネタ的な作品が花開くイベントとなっていた。
- 2020-08-04~09 中国。2020筑梦祭
- 主催は Best Mad Team。日程を分けて1日に5~10作品が順に公開された。大会概要リンク
- 2020-08-10 初の4K静止画MADが投稿される
- 作品はniqte氏の青のオーケストラ。現状確認される最古の4K作品。YouTube該当作品
- 2020-08-31~10-24 AniPAFE2020開催
- 今回で第10回となった毎年最大のMADイベント。今回も227作品と過去2番目の投稿数。年々技術レベルを上げているが、特に今年は静止画系を中心にプロに匹敵するような編集技術を持つ作品が多数エントリーし、「魔境」と表現されるイベントとなった。
最終的には昨年の1位であったしょー氏が初のV2を果たした。
Anipafe2020詳細
- 2020-秋~ スマホ編集のレベルがPCでの編集に肉薄してくる
- おおよそこの時期に行われた第4回MCLや、第10回AniPAFEで出された作品頃からスマホ編集のレベルの向上により、PC編集の静止画MADと見分けが付かないほど高レベルと言われるようになり、作者間の認識も改まってくる
- 2020-09-03 蒼蟲杯結果発表
- 別名Aviutl Only Mad Contest(AOMC)、 名前の通り編集ソフトがAviutlでの作品のみが参加できるイベントで、主催は純爺氏。春からゆっくりと参加者を応募していたが最終的には10作品参加でYouTubeで上位5位の結果発表が行われた。結果発表動画
- 2020-09-06~13 第3回夏のMADイベント開催
- 主催は垢メイン氏。6日間に分けて紅白に分かれた作者がそれぞれに匿名で作品を公開して、作者名当てと作品への投票を行い、後日その結果発表の生放送を行うイベント。主催の人脈で集まった作家は過去のMCLなどのイベントに参加した2年、3年と続けてきた作家陣でプロに匹敵するような映像も並ぶハイレベルな作品でのイベントになった。なお、公開された作品の多くは、第4回MCLやAniPAFE2020にも参加していた。
- 2020-09-17 yuukiザ氏 完全感覚DREAMER 公開
- 前作のうずまきナルト物語と並んで、全編の静止画をトレスして書き直した絵で動かしまくるテクニックは、これまでの髪などの一部が動く作品と一線を画しており、以降の動く静止画作品の基準を大きく変えた。
10月†
- 2020-10-04 第4回MCL終了
- 主催者が放送中に、作品評論の文中の漢字があまりに読めず、「てんくんのパーフェクト漢字教室」と揶揄される状況になったが、イベント全体を通しては105作品の応募があり、1次、2次審査を通過するような作品は、公式の映像に匹敵するような作品も複数並ぶ、非常にレベルの高いイベントになった。MCL詳細
- 2020-10-16 鬼滅の刃 無限列車編公開開始
- TVアニメで国民的作品となっていた中での映画公開となったが、コロナ禍でのライバルとなる映画の不在からの、上映予定を埋め尽くす異常な公開ラッシュで 千と千尋の神隠しの興行収入を優に超える日本映画の大記録を打ち立てた。
11月†
- 2020-11-06 しょー氏:引退宣言
- AniPAFE2020で2連覇を成し遂げ、静止画MAD作家としてTOPランナーの一角を成していたしょー氏が商業転向のために引退を宣言。数日後には過去作も動画共有サイトから削除された。界隈にはショックが流れたが、各作家の声は納得感とその後の活躍を祈るものであった。
- 2020-11-20~23 第3回シャニマス投稿祭
- 主催はハバネロP。前回のコロナ禍のロックダウン中に行われた開催とは違って十分な告知期間を経ての開催となったため動画のみで180作品を超える作品が投稿され、後日行われた一斉生放送も2部制に分けられる。今回は、前回の王道といえるようなMV風の作品は鳴りを潜め、音MAD勢を中心に凶器をはらんだ様なネタMADが多数投稿された、不思議な空気のイベントとなった。
12月†
- 2020-12-20~25 第10回ANIMAAAD祭 投稿開始
- 恒例イベントとして定着したイベントだが、無事に132作品が集まり、29,30日には一斉生放送も事故なく終了した。詳細:第10回ANIMAAAD祭
- 2020-12-22 怪獣8号事変
- 作品公開と共にTwitterアカウント開設を行った、驚異の新人作家としてNanatsuki氏がデビュー。「とても新人とは考えられないと」その前月に引退した某氏なども候補に含めて、正体に対して様々な憶測が流れた。その後もANIMAAAD祭一斉生放送でもトリを務め、静止画MAD大賞2020でベスト静止画MAD大賞を取得。2020年一番の話題作となった。
- 2020-12-25~30 MAD MAX 2020 開催
- AniPAFE、ANIMAAAD祭、MAD MAXがそれぞれ同じ時期に10回目を数えた。今回は当初の参加者募集で手を挙げた作家も、10年以上のベテランは参加を降り、2010年以降デビューの作家のみで対戦カードを組む、イベントの若返りを感じさせるものになった。詳細:MAD MAX2020