MAD史
始まりは一体いつなのか?†
風刺画や替え歌等の類は歴史的に世界中の広い地域でどの時代でも何らかの形で有ったようです。
音や映像が記録出来るようになった直後からパロディ、コラージュムービーの作成はされていたようです。
国内においては、鉄腕アトムの制作の人がにフィルムを切り貼り編集してまったく新しい話をつくっていたという逸話もあるようです。
とりあえず、MADムービーの前身として1978年のマッドテープ(音声MAD)が始まりというのが説として有力です。(当時すでに映像作品もあったという話(詳細不明)もありますが)
しかしながら編集できる環境はもっと昔から有るため、今後新しい発見がされる可能性は高いでしょう。
アメリカ発のAMVについては近年まで日本と交流が無いですが、1982年に出現しているようです。(こちらも今後新しい発見がされる可能性は高いでしょう。)
※まだまだ足りない部分が多数有りますので、執筆をお願いします。
1870年代†
1877年†
- 1877-12-24 Thomas Alva Edison蓄音機「フォノグラフ(Phonograph)」を特許申請
- 制作は同年7月ごろから
筒にスズ箔を巻き付けて記録する方式
1880年代†
1889年†
- 1889-??-?? Kodakの創始者George Eastmanの開発したFilmとThomas Alva Edisonの発明した撮影機によって映画の技術が確立。
1895年†
- 1895-12-28 パリのグラン・カフェ地下で初めて「映画」を上映した
- 上映したのはフランスの写真材料商リュミエール兄弟。
エジソンの発明したキネトスコープに改良を加えた物を使用した。
1900年代†
1906年†
- 1906-04-16 世界初のアニメーション映画「Humorous Phases on Funny Faces」(和名:愉快な百面相)公開
- アメリカのJ・スチュワート・ブラックトンが製作
1910年代†
1917年†
- 1917-01-?? 日本初のアニメ「芋川椋三玄関番の巻」
- 作者は下川凹天(しもかわ へこてん・おうてん)
1920年代†
1927年†
- 1927-09-07 アメリカのフィロ・ファーンズワース、「image dissector」による世界初の電子映像撮影成功。
1929年†
- 1929-??-?? イギリスのBBCがTV実験放送開始。
- 本放送は1936年
1930年代†
1932年†
- 1932-??-?? 家庭用として米国Kodak社が16mm Filmを二分割して8mm幅で使う方式(W 8)を発表。
1936年†
- 1936-11-?? イギリスの「BBC」世界初のTV放送開始
- 放送規格は走査線40本で14枚/秒
1939年†
- 1939-??-?? 最初のSF大会「Nycon I」がニューヨーク市でに開かれた
- 地方のSFファンクラブによって組織されたものであったらしい。
1940年代†
1945年†
- 1945-??-?? (米)RCA 3色式カラーテレビ発表
1950年代†
1950年†
- 1950-??-?? Sony 日本初の磁気録音用テープ"Soni-TapeKA" シリーズ発売。
1953年†
- 1953-春-?? 米RCA社、通常の白黒放送と両立性のあるカラー方式(Compatible RCA方式と言う)を開発。
- 後のNTSC方式の基礎となる。
- 1953-02-01 NHKが日本で初のテレビジョン本放送を東京で開始。
- 契約者数866名、放送時間は夕方から4時間という短時間。
- 1953-08-28 日本初の民間放送によるテレビジョン本放送を日本テレビ(NTV)が開始
- 同時に映像が反転するという日本で初めての放送事故が発生した。~
1954年†
- 1954-??-?? 国産の8ミリ撮影機、第一号機が登場。
1956年†
- 1956-09-?? IBMがはじめてハードディスクを発売
- 直径24インチのディスクを50枚使い、その容量は5MB
- 1956-??-?? 米AMPEX社が世界初のモノクロVTRとして2インチVTR機「Quadruplex VR-1000」を発表
- 2インチのオープンリールテープによるもの。
ヘッドが4つ有るので「4ヘッドVTR」とも言われる。
「1インチVTR」が普及する1980年頃まで使わることになった息の長い規格である。
1957年†
- 1957-??-?? NHKとNTVカラーTV放送の実験開始
- 1957-??-?? ビクター、ステレオテープ発売
- オープンリール?
- 1957-11-?? 米RCA社、米AMPEX社の2インチの白黒VTRを独自に改造した、世界初の実用化2インチカラーVTRを開発
- ほぼ同時に米NBCに於いての運用を開始する。
1958年†
- 1958-??-?? ステレオLPレコード発売開始
1960年代†
LPレコードが本格的に普及する。
1960年†
- 1960-??-?? カラー本放送一部番組で開始
1962年†
- 1962-??-?? 日本初のSF大会「MEG-CON」が開催
- 東京の目黒で行われた。
- 1962-??-?? 蘭フィリップスによる音楽用テープ、レコーダの発売開始。
- いわゆる「カセットテープ」の名で現在も使われている。
1963年†
- 1963-01-01 世界初の毎週放送のテレビアニメ「鉄腕アトム 」放送開始
- 1963-07-?? オープンリールビデオレコーダー 「PV-100型」 発売
- トランジスタと1.5ヘッド方式を採用し、大幅な小型化を実現した業務用ビデオテープレコーダー。テープ幅は2インチ。重さ約60kg
お値段248万円でサイズは茶箪笥ぐらい。
放送局向けであったが、航空機にも積まれた。
1964年†
- 1964-??-?? 米AMPEX社、2インチVTRのハイバンド記録方式の「VR-2000」発売
- 高画質化を果たした
- 1964-??-?? SONY 初の家庭向けCV-2000形式ビデオデッキを発売
- オープンリール1/2インチテープを用いて白黒映像を記録出来た。
専用テープ「V30E」で記録できた時間は20分。
価格は19万8.000円で発売。当時、放送局用の物が2.000万円、業務用が250万円という価格から比べればかなりの値下げだったと思われるが、高い事に変わりない。
※捕捉:当時の大卒平均初任給は21190円
- 1964-??-?? 国産2インチVTRビデオテープが富士フイルムから発売開始
- 当時の金額で1時間用で1本約10万円。
それまでの米3M社製(Scotchブランド)が1本100万円だったのでかなりのコストダウンを果たした。
しかしながら高い事に変わりなく放送番組の保存には繋がらず次世代規格が普及するまでは再利用が一般的。
1965年†
この年に松下電器、芝電気、ビクターがそれぞれ独自のオープンリールビデオデッキを発売した。~
いずれも20万円前後と前年発売のCV-2000形式と値段は同じで高価だった。
- 1965-??-?? 8ミリの新方式として、米国Kodak社から「Super 8」が、富士から「Single 8」が発表・発売。
- 1965-??-?? 松下電器 オープンリール型白黒ビデオデッキ「NV-1010」発売
- 1965-??-?? 芝電気(現:日立電子)オープンリール型白黒ビデオデッキ「SV-700」発売
- 1965-??-?? 日本ビクター、オープンリール型白黒ビデオデッキ「KV-800」発売
1967年†
- 1967-??-?? SONY カセットテープレコーダー「TP-1004」発売
- 世界初のポータブル・ステレオカセットテープレコーダー。
セパレート型ステレオスピーカーおよびマイク2本付属。
発売時の価格は29500円
- 1967-11-?? 第1回草月実験映画祭において、山田学と月尾嘉男によるコンピュータ制御のプロッタで描画したアニメ『風雅の技法』を発表。
- 日本初のCGアニメ。
1968年†
- 1968-??-?? 全放送局カラー化達成
1969年†
- 1969-08-?? 日本電子機械工業会(EIAJ)「統一I形VTR」発表
- 独自規格ばかりで不便だとのことで制定される。
オープンリールテープを用いて白黒を録画。
主に学校や官庁関係での導入が多く家庭向けとしては高かった。
テープはひと巻き60分で1万円。
1970年代†
70年代のMAD関連界隈のニュースとしては、
カセットテープ市場が急速に伸びた事でカセットテープデッキが一般家庭に普及したことにより音声MADが全国各地で自然発生しました。
又、家庭向けビデオデッキも複数発売され映像編集の環境は出来ていたといえるでしょう。
ビデオデッキの発売と同時に今で言う「素編」と呼ばれる映像作品は登場していたようです。
当時のアニメ誌に記述が有ったとの事(補足希望)
現在の記録では記録が見つかっていませんが、素編以上の編集がされた映像作品も有ったらしいです。(補足希望)
テープの値段の高さ故作られても上書きして消してしまう例が多かったようです。
同様にテープの値段がネックになりこの時期の作品が領布などをされた可能性は低いと思われます。
当時業務用テープが90分100万円(2インチ)と超高価だったので基本上書きして使用しており、60〜70年代に家庭用で撮られた番組にはもの凄く価値がある場合が有ります。
各社録画テープを探してるのでお持ちの方は連絡して欲しいとのこと。
※放送局での番組の本格的保存は1980年前後以降
1970年†
- 1970-??-?? U-matic VTR用ビデオカセットデッキを発表
- カセット方式としては世界初
一応家庭用として発表されてるが、放送局での使用が多かったとかなんとか
日本での発売は1971年「VP-1100(再生専用)」1972年の「VO-1700(録画可、チューナー付き)」
北米での販売は1972年の「VO1810」約3ヶ月程で普及したとされている
テレビ局の使用はBetaCAMに追われる形となるが、音楽収録用としては2000年以降もかなり使われているらしい。
MADでの活用事例は特に無いようだが(補足有れば希望)、アメリカのAMV制作では使われていた記録が有る。(89年制作の作品にて記述有り)
- 1970-01-?? マッド・アマノが自身のフォトモンタージュをまとめた作品集『SOS』を出版。
- 氏のPNである「マッド・アマノ」はマッドの語源という説も有る。
- 1970-05-?? 週刊新潮 6月5日号に『SOS』の一部を『マッド・アマノの奇妙な世界』として発表
- この際に一枚の写真の元が他者の撮影物と判りゴタゴタした後裁判へと発展。
世に言う「マッド・アマノ裁判」
1971年†
- 1971-??-?? 「統一I形VTR」のカラー版各社から登場
- 統一といいながら、各社間の互換性は無い。テープは白黒用と同じものが使えたらしい。
- 1971-??-?? CMX社 世界初のノンリニア(?)システム 「CMX-600」リリース
- それまでの編集システムはTC(タイムコード)を打ち込むことで編集していましたが、このシステムではプレビュー再生、HDDを用いたランダムアクセス、ライトペンを用いた対話型の編集と数世代先に進んだ物だったようです。
しかし、低画質で27分しか編集出来ず、システム価格約250,000ドルということもあり6台生産されたのみで姿を消します。
本格的なノンリニア編集機の登場はこれより20年以上経ってから
1974年†
物価が前年比で23.1% も上がった。
- 1974-??-?? CMX社のオフラインのエディットシステム「CMX-50」登場
- デッキ部にU-matic VTR「VO-2850」を使用。
ここで登場した2台以上のビデオデッキとコントローラー、確認用のモニタというスタイルは90年代後半まで主流となります。
- 1974-??-?? 米国にてSIGGRAPH第1回会議開催
- CG関連の論文、新技術の発表会
1975年†
- 1975-05-10 ベータマックス第1号機「SL-6300」を発売
- 価格は22万9800円で、大型カラーテレビとほぼ同じ値段。同時発売のビデオカセットテープは60分タイプで4500円。
テレビチューナーは外付けで別売だった。
- 1975-07-?? ビデオデッキ・ベータマックスSL-7300(テレビチューナ付)発売
- 当時の価格は285,000円
- 1975-12-21 コミックマーケット(第一回)開催
- 主催は漫画批評集団「迷宮」
東京・虎の門の日本消防会館会議室にて
1976年†
- 1976-09-09 ビクターがVHS初号機「HR-3300」を発表
- VHSのハードの普及台数は、全世界で約9億台以上(テープに至っては、推定300億巻以上)といわれている。
- 1976-10-?? VHS初号機「HR-3300」発売
- 当時の価格は25万6000円
当時のVHSテープの値段は120分で6000円。
1978年†
この年から家庭用ビデオデッキの普及率の調査が開始される。
3月時点での所有率はわずか1.3%であった。
- 1978-??-?? 「MAD」誕生?
- このような作品群に「MAD」と言う名前を当て始めてのがいつなのか、正確なことは分かっていませんが、知られる限り最も有力な説です。
「大阪芸術大学漫画アニメーション研究会 グループCAS」のMAD島川氏&Y氏が、当時流行のアニメや特撮を独力で演奏して歌っていたところ。
実際にソレを元音源で繋いでみよう、という試みから始まったといわれています。
初期は「きち○いテープ」と称して配ったようですが、「き○がい」という名前は問題が有ると言うことで英語の「MAD」を当て直したところが原点の様です。
「MAD TAPE」というサークル名で頒布されていたようです。
内容の詳細は不明(未確認だが、替え歌だったり、歌の1番と2番をちゃんぽんにしておもしろおかしくしたモノらしい)オーディオテープだったためダビングは容易であり、人伝いに広まった。
- 1978-09-28 日本テレビ(日テレ)が世界初の音声多重実用化試験放送を開始
- 2ヶ国語放送やステレオ、モノラルの切り替え等。
後に音声の切り替えを利用したCMカット機能がビデオデッキに搭載された。
1979年†
- 1979-??-?? ビクター、長時間モード(3倍モード)搭載機「HR-6700」発売
- 1979-07-?? SONY ステレオカセットプレーヤー「ウォークマン」1号機を発売
- 録音機能なしでは売れないとの社内外の声に反して大ヒットとなり、新たなライフスタイルを創造した。
- 1979-09-28 NEC(日本電気)「PC-8001」発売
- お値段168,000円。
PC-8000シリーズ - Wikipedia
1970年代(不明)†
- 後半(?) ディズニー物で編集された作品が有ったらしい(詳細不明)